ボワヴェールの「支援リゾット」
おかげ様でたくさんの御注文を頂いております。
ありがとうございます。
30日のAM3:00に東京を出発し、
南相馬市に向けて車を走らせました

救援物資は
烏龍茶(水が売っていなかった

おでん(レトルト)
肉じゃが(レトルト)
キャベツ
大根
鯵のトマト煮
にしんの含煮
落花生
マグロさく中トロ
鶏モモ肉
生理用品
女性用下着
靴下
トイレットペーパー
などなど。
横浜の冠木さん、ダンサーのさっちゃん、築地の正一商店
ご協力ありがとうございます!
(支援リゾットのお金は今回使っていません)
車にいっぱい詰め込んで行ってきました。

常磐がつかえないので東北自動車道で、
放射能レベルの低いところを走りました。
福島飯坂ICをおりて霊山経由で相馬から南相馬鹿島町にぬけます。
途中は自衛隊の車両だらけです。

6号線、神奈川県警の検問をぬけると南相馬です。

ここから先は、かなりひどく・・・・
涙がでてきて、
写真とれませんでした。
気持ちを切り替え、孤立した北屋形の農家、小野田さん宅へ。

小野田さんの家は少し高台になっているため津波はとどきませんでした。
すぐ下まで残骸がのこっています。
地震でも小野田さん手作りログハウスはビクともしなかったそうです。
ここは南相馬というより相馬市に近く、放射能レベルも低め。
感動の再会も短めに、今回の目的は小野田さんが丹精込めて育てた
イチゴを収穫し、僕の車に詰めるだけ詰めて東京に持ち帰ること。
さぁ、さぁと早速ビニールハウスへ


地震の影響で僕の到着が遅れ、時計の針は11時。
イチゴの収穫には遅すぎます。
ビニールハウスの中はTシャツで大丈夫なくらいです。
買い手のいないイチゴ達は完熟になっています。
急いでイチゴを摘んでいきます。
・・・・・・・・。
小野田さん。
イチゴ農家って大変なんですね。
イチゴといえば可愛いイメージだけど、収穫はかなりの
重労働

僕はデブなんで汗だくです

小野田さんは・・・・・。
泣いていました。
いつも笑顔の小野田さん。
男泣きしています。
放射能の風評被害で一生懸命育てたイチゴが買い手がつかず、
どんどん腐っていくそうです。
小野田さん、あきらめないで!
汗だくのデブががんばります

たぶん特級のイチゴを30個は食べたと思います


数十キロのお米とイチゴ、卵を車いっぱいにつんで
南相馬をあとにしました。
急がないとボワヴェールの夜営業に間に合いません

・・・・・ところが

ガソリンスタンドがどこも閉店、売り切れ、軽油のみ。
南相馬、相馬、福島と20箇所くらいさがしましたが

そうだ!
高速道路に行けばかならずガソリンがあるはず

エンストしたら事故になるもんね。
目指せ高速

一番近いICで二本松ってとこ。
ただ、二本松までが険しかったぁ
すごい山道(震災後なので)。
怖すぎる

頂上付近でガソリンぎりぎり

農家のスタンド発見

まさに砂漠のオアシス

「おばちゃ〜ん!レギュラー満タン

「お兄ちゃん、閉店ね」
「おばちゃん



「兄ちゃん救援物資持ってきてくれたの。いいよ。家の分あげるよ」
「ありがとうございます

「おばちゃんは大丈夫。それよりありがとう」
「おばちゃん!こちらこそありがとう


お礼にイチゴあげたら、お礼に干し柿くれた


みんな大変やのに助けてくれる

東北人の心に毎度のことながら泣かされるぜぇ

そして高速をぶっとばしボワヴェールの夜営業に間に合いました

早速仕込みまくるぞ

なんせ完熟なんで今日仕込まないとね

じゃ〜ん


クリスマスのお菓子屋さん状態


まずは皆様も不安でしょうから〜
よーく、よーく、一生懸命洗いましてぇ


赤のスパークリングワインでさっと煮ちゃいます

出来上がり


これはデザートのソースや、アイスクリームのベースなど
色々つかえますぞい



これ何だと思います?
これは「酢」を作っています。
イチゴ酢です

ストロベリービネガーは鮮魚などに合います(特にイカ!)

これは特製イチゴのお酒

ボワヴェールでは牛乳で割って出しています

美味しいです


まぁ、放射能は本当に深刻ですね。
お客様は放射能を恐れて東北のものを買わなくなるかもしれない。
東京のお客様は色んな産地のものを選べますもん。
しょうがないですよね。
僕はこういう時こそ、被災している地域のものを買うべきだと
思います。
日本のことですから。
東京の人は東京の事には関心があっても
地方のことに関心がなさすぎたのではないでしょうか。
原発問題は東電だけの責任ではないと思います。
今、僕はブログを書いていますが、この時間に自殺を考えている
農家さんもいるのではないでしょうか。
真面目に子孫のことを考え、真面目に日本の国民のために
働いていた仲間が苦しんでいます。
選べるという幸せな立場にいるのなら、困っている人のもの
を買ってあげることも支援だと思います。
小野田さんは、僕が持っていた物資より、
僕が美味しい、美味しいといってイチゴを食べたことや、
大事に育てたイチゴを東京の人たちに提供してくれることに
喜んでいました。
生産者。
職人。
いい仕事をする人は皆言います。
「お金じゃないんだよね。喜んでもらえるのが一番。」
何かしてあげることないかな?
というメールをたくさん頂きます。
東北の食材、いっぱい食べてください。
お願いします。
被災地域の食材のイベント企画中です

皆様、自粛は被災者のため、日本のためになりません。
僕は贅六です。
夢のある東京は今も昔も向上心ある人間の、
そして被災者の希望でもあります

活気づけていきましょう

ご協力よろしくお願いします。
川口カズノリ
